お遍路ツー 4-5日目
バイクやクルマでスピードを出すことが好きな人は『反省をしない』という話を聞いたことがあります。
その理由はおそらく、スピードを出す人はモラルや損得よりも一瞬の快感を優先するからで、実生活においても悪いとわかった上で快感を得るためにやっているからでしょう。
善悪の区別がついている人に反省を促すことは理論による論破と感情に訴える説得を同時にする必要があるため、とても難しいです。
しかし、スピード違反はともかくとして、
反省をしない というのは絶対悪なのでしょうか。
十人十色という言葉の通り人の価値観はそれぞれです。
他人に迷惑がかからないなら、個人の快楽ためにルールの裏をかくことは許されても良いのではないでしょうか。
その個人が、自らの価値観に従い感情と論理によって導き出した行動に対し、他人が悪と決めつけることができるのでしょうか…
お遍路ツー、5日目に入りました。
4日目のブログを上げなかった理由を、振り返りながら書きます。
4日目に訪れた札所は24-33番札所。
10ヶ所を訪れるハイペースで周ることができ、少し余裕がでてきました。
道中にはしっかり観光に訪れました。
・モネの庭
・龍河洞
の二つです。
モネの庭とは、モネが描いた絵画を現実に再現した庭園です。
特に睡蓮が有名で、モネが死ぬまで希求していたフランスでは育たない『青い睡蓮』を、高知県特有の気候で見事に育て上げました。
モネが描けなかった『青い睡蓮』を池に浮かべることで、90年越しのモネの悲願を表現しています。
あと、受付のお姉さんがむちゃくちゃ美人でした。
続いて龍河洞。
日本観光百景第3位にして、日本三大鍾乳洞の一つ。
高知県が誇る大自然の神秘です。
鐘乳石の形は千差万別で
人の形にみえるものやカーテンにみえるもの、ファンタジーの世界を再現したようなものなどあり、楽しめながら見て回れました。
バンジョーとカズーイに出てくる魔女の城みたいです。
鍾乳洞の中はむちゃくちゃ涼しくなっていて、30度を越す外の猛暑の中16度でした。
外に出た瞬間気温のギャップにやられアイスクリンを買って食べました。
刃物の押し売りが激しいので気をつけてください。
その後札所を回り、4日目の夜は桂浜の近くにあるキャンプ場に泊まることにしました。
キャンプ場の近くに温泉があったので、そこに入ることにしました。
ところが、温泉の受付で財布を忘れたことに気付き、10分かけて取りに変えるはめに…
温泉ということで気が抜けて頭がボケッとしていたのでしょう。
キャンプ場に戻り、テントの中に忘れていた財布を手に取り、ようやく今度こそ温泉に入ろうとします。
「690円ですー」
「はーい」
「あれ……?」
財布が ない。
あまりの意味不明な出来事に困惑しました。
財布を忘れて→取りにいって→戻ってきたら→財布がない
意味不明。
カバンの中にはありませんでした。
そうすると、入れたつもりが実は入ってなくてテントに置き忘れていたのかもしれません。
テントにもない
ちなみに
道中にもない…
ここ数年で一番イライラしたことをよく覚えています。
テントになくて?カバンになくて?道中にない?
落としてパクられた?この短時間で????
泣きそうになりながら2時間近く捜索するも
健闘むなしく見つかりませんでした。
僕は昔から何度も財布を失くしています。
小学校の時は失くしすぎるため、基本財布を持ちませんでしたし、高校の時には連続で2回失くして大変な目に遭いました。
その度にこれではダメだと思うのですが、舌の根も乾かない内にまた失くしてきました。
今回もおそらくそんな無反省と不注意がもたらした当然の結果でしょう。
探しつかれて、明日どうやって家に帰るかをテントで考えつつふて寝して朝を迎えました。
5日目の早朝、誰もいない交番に向かい、交番の電話で本署に遺失届けを提出しました。
同時にお金がないため家に帰れない旨を説明すると、おまわりさんがとりあえず交番まで迎えにきてくれると言うことです。
交番でジャンプを読みながらまっていると
おまわりさんが2人登場し、カップラーメンを与えてくれました。
「お金ない言うちょるきに、腹減ってるとおもうてな」
むちゃくちゃドギツイ土佐弁で、神のようなセリフを放ちます。おいしくいただきました。
そしてその後おまわりさんが何か思い出したように電話をかけました。
ここで初めて、財布が届いているかの確認を行ったようです。
で、 財布ありました。
無事お遍路ツーを続けられます。
拾ってくれた方、2万円ほど現金が入っていたにも関わらず、そのまま届けてくださってありがとうございました。
反省をしない ことが善か悪かは分かりませんが
確実に損はします。
反省はガンガンしていきましょう。
そんなわけで昨日でした。
本日5日目は33-37番札所に訪れました。
寺と寺か離れていたので数が少なくなりました。
中流でしたので、川の透明度はそんなに高くありませんでした。
が、ちゃんと楽しんできました。
現在は足摺岬におります。
高知の最南端、大阪からはかなり離れています。足摺テルメ という温泉が最高でした。
できれば夕陽もみたかったですね。
あしたも今日と同じく移動が激しくなります。
そろそろ折り返しも近いのでより楽しんでいこうとおもいます
ここまで読んでくれてありがとうございました。それではまたあした。